ごはんよりも寝るよりも、何よりも本が好きで3000冊以上は読んでいる大友です!
こちらの記事では、そんな大友がカズオイシグロの『わたしを離さないで』について、読者への直接インタビューで聞いた生の感想・レビューをお届けしています!
わたしを離さないでが、気になっている、あるいは読もうかどうか迷っている方も多いのではないでしょうか?そんな時に読者の感想・レビューは参考になりますよね。
本記事では『わたしを離さないで』の以下項目について、かなり具体的かつ詳細な読者の声を掲載しています。
本記事で分かること
- わたしを離さないでの大まかな内容・要約・あらすじ
- わたしを離さないでの見どころや面白いと思うポイント・おすすめできる理由
- わたしを離さないでの不満や改善点
- わたしを離さないでのSNSでの評判
私は常々、自分の考えや見識に閉じていては世界が拡がらないと思っており、様々な方の書籍への感想や意見を参考にしながら、読む本を選んでいます。
しかし、Amazonや書評サイトのレビューって、文字数も少なくかなり浅い内容に留まってしまっている、と個人的には思っています。
もっとグッと深い読者の感想やレビューが読めたらいいのに・・・、と大友自身ずっと思っていました。そのように考える人は少なくないはず。
本記事では、そのような私の思いを踏まえて、わたしを離さないでの深い感想・レビューをご紹介していきます。見どころ、おすすめの理由や不満まで聞いていて必ずや参考になると思いますのでぜひご覧ください!
Contents
わたしを離さないでの読者さん(インタビュイー)紹介
最初に、感想レビューをお伺いした読者のプロフィールを簡単にご紹介します。
30代男性でスーパーで品出し業務などを行っています。小説はミステリーや推理から純文学など幅広く好きですが、"アルジャーノンに花束を"など特に読んで深く考えさせられる作品が好きです。
よろしくお願いします。
わたしを離さないでの概要
それでは早速ですが、わたしを離さないでのおおまかな概要や要約・あらすじを教えてください。
メインは"提供"と呼ばれる臓器移植のためだけにこの世に生まれた少年少女の施設での物語です。幼い頃の施設での話から大人になってまで基本的に時系列に沿って話が進められます。
施設内での少年少女のちょっとしたいざこざや複雑な恋愛模様、"提供"を避けることはできるのだろうかと考えた登場人物の行動の描写など、登場人物の心理面の描写が多いです。
他人の臓器移植のためだけに子供が生まれる世界というのである種ディストピア系小説と言えるでしょう。
わたしを離さないでの作者カズオイシグロプロフィール
著者であるカズオイシグロさんについて簡単にご紹介します。
作者は日系人でありながら海外に住むカズオイシグロという男性で、日本語も殆ど話せない方です。小説を語る上で知らない人はいないと言えるほど有名なノーベル賞やブッカー賞を受賞した数少ない日系の小説家でもあります。
わたしを離さないでの感想レビュー①:具体的な見どころ
わたしを離さないでの具体的な見どころは何でしょうか?
何と言ってもこの作品での重要な特徴は登場人物の繊細な心理描写と、それに対してあまりにも淡々と進められる事実の対比です。登場人物は正直に言ってあまり性格が良くない人物も多く、それがまたリアリティを出しています。
施設内でいじめに遭っていた少年の陰湿ないじめの描写や、その少年が確かに少し周りとは変わっていて浮いているという描写も見事です。
登場人物は"提供"の事実を途中から知るわけですが、知らない状態の幼い頃にとある少女が作中で登場する曲で"わたしを離さないで"と歌い、それを見た職員が泣きながら複雑な心境に陥るシーンに対し、その少女はそれほど生きることに執着していない点なども非常に興味深い描写だと言えます。
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わたしを離さないで
わたしを離さないでの感想レビュー➁:面白さ・おすすめできる理由や読むメリット
なるほど。ではわたしを離さないではどんなところが面白いと思いますか?またわたしを離さないでをおすすめできる理由や読んでよかった点は何でしょうか?
何と言っても、"提供"と呼ばれる"臓器移植のためだけに生まれた子供たち"の描写が淡々と描かれるのがやはり最大の見どころです。勿論臓器をある程度"提供"すると死に至ってしまうわけですが、登場人物はその人生を殆ど拒みません。
幼少期もある意味で平凡と言えるほどに普通に過ごし、特に平凡な少女のキャシーと少し意地っ張りで見栄っ張りで我の強いルースとのやり取りは非常に一般的な子供の人間関係という感じである種"悲劇の押し付け"のようなものがありません。
施設での少年少女はささやかで平凡な幸せや不幸を味わって短い人生を過ごすわけですが、こうした"大袈裟でない人生描写"が等身大でリアルな人間を思い描かせ、読んだ後に号泣するような感じでなくほろりと泣ける作品という感じです。
こういった人物描写はやはりノーベル賞受賞の作者ならではという感じで、少しディストピア系な作品に抵抗のある方でも文学に興味があれば誰でも楽しめるのではないでしょうか。
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わたしを離さないでの感想レビュー③:不満に思うところや読むデメリット
逆に、わたしを離さないでを読んで不満に思うことがや、改善を希望する点、読むデメリットがもしあれば教えてください。
致命的な欠点なのですが、時代の変化によりIPS細胞というのが生まれてしまったので"提供"という設定にリアリティが一気になくなってしまっています。
また登場人物の特にルースの人格があまりにも性悪意地っ張りという感じで、読む人によってはかなり不快感を覚えるのではないかと思います。登場人物があまりにも生に執着せずただ淡々と死を甘んじて受け入れているのも人によっては苛立ちを覚えるかもしれません。
途中に性描写が異常に多く、心のどこかで死にたくないと登場人物が思っているという表現なのかもしれませんが、正直それにしてもあまりにも多すぎるというくらい性描写が多いです。現代の恋愛離れした日本人の方などには共感できない人も多いかもしれません。
わたしを離さないでの感想レビュー④:こんな人に向いている!読んで欲しい!
ありがとうございます。最後に、わたしを離さないでをどんな人におすすめしたいですか?
純粋に文学を愛する人には間違いなくオススメできる作品です。ハラハラドキドキするミステリー展開よりも、純文学や登場人物の心理描写や情景などの余韻を楽しむ方にオススメです。
ディストピア系と言えばディストピア系ですので、後味が悪い作品を読みたい方も楽しめると思います。また、単純に"ノーベル賞を取った人の作品はどういうものなのだろうか"と思っている方が試しに読んでみるのにも向いていると思います。総合して、リアルで淡々とした正に"文学"を味わいたい方に推奨できる作品です。
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わたしを離さないでの評判口コミ
深堀りインタビューで伺ったわたしを離さないでの感想レビューをご紹介しました。
加えて、わたしを離さないでのSNS上での評判を集めましたので宜しければご覧ください。
まとめ:わたしを離さないではおすすめなのでぜひ読んで欲しい作品!
カズオイシグロのわたしを離さないでについて、読者へのインタビューを通じて実際に読んだ深い感想・レビューや、ネット上での評判をご紹介しました。
『わたしを離さないで』面白そうですよね。興味がある、気になる方はぜひチェックしてみて下さい!
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